ファッション

フランス政府がムスリム女性用水着の”ブルキニ”を禁止? 「宗教を海に持ち込むべきではない」

 マニュエル・ヴァルス(Manuel Valls)=フランス首相は、イスラム教徒の女性用水着の"ブルキニ(Burkini)"について、リゾート地の首長らが主張する海での着用禁止に賛成の意を示した。"ブルキニ"とはイスラム教の女性が顔や頭を覆い隠すヴェールの「ブルカ(Burqa)」と「ビキニ(Bikini)」を掛け合わせた言葉で、足元と顔以外の全身を覆う水着を指す。

 フランスはライシテ(政教分離)原則を定めており、公共の場で宗教色を出すことを禁じている。2010年には公共の場でのブルカの着用も禁止された。"ブルキニ"についてもコルシカ(Corsica)島のシスコ(Sisco)やカンヌ(Cannes)ではすでに禁止が発表され、ルカート(Leucate)やオワイ・プラージュ(Oye-Plage)、ル・トゥケ(Le Touquet)などのリゾート地の市長は着用禁止の条例制定に賛成しており、ヴァルス首相の支持を得ている。同氏は「"ブルキニ"はフランス共和国の価値観と合わない」とコメント。イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の長年のパートナーだったピエール・ベルジェ(Pierre Berge)も昨年ラジオ番組で「ファッションデザイナーの役目とは女性に美と自由を与えることだと信じている。このように女性を"隠し"、支配することではない」とコメントしていた。

 "ブルキニ"はイギリスのマークス&スペンサー(MARKS & SPENCER)が販売して話題を集めた他、「マンゴー(MANGO)」「ユニクロ(UNIQLO)」「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」もムスリム女性に向けたウエアやアクセサリーを手掛けている。

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