プラダ グループ(PRADA GROUP)の2016年2〜7月期は減収減益で、今後も厳しい経費削減が迫られる結果になった。
売上高は前年同期比15%減の15億5400億ユーロ(約1771億円)。プラダの主要市場である中国とアジア・パシフィックの不振が響いた。EBITDA(減価償却前営業利益)は同25%減の3億3000万ユーロ(約376億円)、純利益も同25%減と大幅に減少し、1億4100万ユーロ(約160億円)だった。
市場別売上高を見ると、ほぼ全市場で売り上げ減という結果になった。グループの売上高の約34%を占めるヨーロッパは、観光客の激減が響き同18%減、アメリカは同15%減、売上高の15%を占める日本は同9%減、アジア・パシフィックは同18%減だった。一方、全売り上げの3%を占める中東は横バイだった。
ステファノ・カンティーノ(Stefano Cantino)=グループ・ストラテジック・マーケティング・ディレクターは、「今後も業績の良い販売拠点の改装にフォーカスしていく。今年度もすでに16拠点の改装を行った」と述べた。さらに今秋は、新ショップを20店オープンし、25店舗をクローズすることを計画しているという。
また、「(プラダは)eコマースとウェブでの存在感拡大に注力しており、グループの広告予算を従来のメディアからデジタル・メディア重視に組み直していくことになるだろう」と語るとともに、7月に販売をスタートしたネッタポルテ(NET-A-PORTER)とマイテレサ(MYTHERESA)の好調ぶりが今後のeコマース発展の重要な一歩になると話したさらに今後2年間で世界の主要な市場でのeコマースを始めることを計画している。
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GORDON SORLINI
訳 WWDジャパン編集部