ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI 以下、クチネリ)の2016年1〜6月期決算は、全市場で売り上げ増を記録し、増収増益だった。売上高は前年同期比9%増の2億1900万ユーロ(約249億円)、EBITDA(減価償却前営業利益)は同10%増の3600万ユーロ(約41億円)、純利益は同15%増の1700万ユーロ(約19億円)だった。
地域別売上高を見ると、全売上高の35%弱を占める北米は前年同期比で10%近い伸びを示し、31%を占めるヨーロッパ(イタリアを除く)は同8%増の6800万ユーロ(約77億円)、18%を占めるイタリアは7%弱伸びて3900万ユーロ(約44億円)、6%を占める大中華圏は同15%増の1300万ユーロ(約14億円)という結果になった。
ブルネロ・クチネリ(Brunello Cucinelli)会長兼最高経営責任者(CEO)は、多くのラグジュアリー企業が困難を訴えている香港について、「観光客と地元顧客の両方に支えられて、中国本土、香港共に、ビジネスは堅調。ただし、この地域がわが社の売り上げに占める割合は、まだ非常に小さい」と述べた。
同社は16〜18年の3年間をかけて総額8000万ユーロ(約91億円)を投じる投資プロジェクトを立ち上げており、同計画では主に小売り網拡大に注力しているという。「わが社の技術的なプラットホームの発達を支援し、デジタル世界における存在感を強化したい。新しいECサイトは来年1月にローンチする予定だ」とクチネリ会長兼CEOは話す。
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GORDON SORLINI