ファッション

阪急うめだ本店、富裕層のためのドレス売り場オープン

 阪急うめだ本店は3日、高級ブランドのパーティードレスを一堂に集めた自主編集売り場「ドレスギャラリー」を5階に開いた。「一流本物クオリティー」をキーワードに、独自性や希少性を求める富裕層のハレの日対応を強化。ガラパーティーやクルーズ、褒章受賞パーティーなど非日常のシーンを意識した26ブランド、約260着を揃えた。日本初登場の「エリーサーブ」「ズハイル ムラド」「テンパリー・ロンドン」のほか、「オスカー デ ラ レンタ」「ディオール」「ランバン」「トム フォード」「エスカーダ」「シャッツイ チェン」などオートクチュールブランドから海外セレブに人気のメゾンブランドまで展開。価格は23万円からで、「オスカー デ ラ レンタ」の赤のイブニングドレス(写真)が230万円と最も高い。

 120平方メートル強の売り場には、靴、バッグ、アクセサリーはもちろん、1000万円以上のジュエリーも毎月ブランドを替えて提案。二つのフィッティングを備えた約30平方メートルのVIPルームでゆったりくつろぎながらドレスやジュエリーを選ぶことができる。今月は英国のジュエリーブランド「グラフ」から7カラットのエメラルドのリング(5100万円)などを用意。「これまでジュエリーを購入していたお客さまがドレスも合わせて試着できるので、高揚感と満足感を高められる売り場になっている」と婦人ラグジュアリー商品部の山名伸治・部長は話す。

 欧米の有名百貨店には富裕層向けのドレス売り場が常設されているが、日本の百貨店では珍しい。同店の婦人ラグジュアリー売り場も、日本最大級の売り上げを誇りながら富裕層のライフスタイルにあったドレスの品ぞろえがなく、東京・銀座や海外に客が流れていた。「銀座の直営店にしか置いていないドレスを、百貨店では当店だけで扱う。日本初のドレス売り場ができたことで西日本のみならず、東京、海外からも来店してもらえるのでは」と山名部長は期待を寄せる。

 ドレスギャラリーの隣には、プロモーションステージを新設した。立ち上がりは、バイアスカットの創始者であり「ヴィオネ」をクローズアップ。1925年からのアーカイブと新作コレクション計10点を並べて展示した。同スペースは2週間ごとにブランドを入れ替え、歴史や世界観を紹介しながらモノの価値を伝える場として展開していく。

(フリーライター 橋長初代)

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