伊ミラノでファッション素材見本市「ミラノ・ウニカ」が開幕した。イタリアを中心にしたテキスタイルと服飾資材のメーカー382社が出展し、2017-18年秋冬向けのファッション素材を出品。日本メーカーも「オッセルヴァートリオ(参考出展)」という形で、JFW-JC事務局が音頭を取り、“ジャパンブース”を構え、東レや瀧定名古屋、産地企業など39社が参加している。「ミラノ・ウニカ」は来週開催のパリの「プルミエール・ヴィジョン」、10月に開催の「インターテキスタイル上海」と並ぶ、世界の3大素材見本市の一つで、同見本市の開催を皮切りに、世界のファッション市場では、17-18年秋冬素材商戦が本格化する。
「ミラノ・ウニカ」の推定来場者数は推定約2万人と、6~7万人が来場するパリと上海の見本市に比べ規模は小さいが、欧州最大の毛織物産地であるビエラを拠点に置くテキスタイルメーカーの多くが「ミラノ・ウニカ」にしか出展しないため、同見本市はメンズマーケットに強い影響力を持つ。「ミラノ・ウニカ」の会長を務め、ビエラの有力毛織物メーカーレダ(REDA)のエルコレ・ボット・ポアーラ社長も「規模よりも重視するのは質。前回まで来場者を制限していた毛織物のエリアを誰もが行き来できるようにして、見本市としての統一感を強化した。今後は毛織物産地のビエラ、クリエイティビティに優れウィメンズに強いプラート、シルクやプリントに強いコモなど、もの作りの面でも産地を超えて連携し、“メード・イン・イタリー”の発信力を高めたい」と語った。「ミラノ・ウニカ」は8日まで。