「M・A・C」は9月7日、新リップスティック「リップテンシティ リップスティック(Liptensity Lipstick)」をローンチした。ブランド史上最も高い技術を用い、ピグメントの濃度を上げることに成功した。通常のリップスティックが平均で17ドル(日本価格:2900円)に対し、25%ほど高い21ドル(日本価格:3700円)で販売する。レッドやベリー、ヌード、ピンクなどのベーシックカラー24色からスタートし、世界110カ国、2500の販売拠点で取り扱う。日本では10月4日にオンラインショップ、7日に百貨店カウンターなどで発売する。
見たままに鮮やかに発色する画期的なフォーミュラは、どんな肌色でも色が映えるように設計し、8時間経過しても塗りたてと同じ発色を保つ。一般の人が認識できない1億色までの細かい色の違いを見分ける識別感覚を持つモリーン・シーバーグと共同で開発した。従来の色付きのものではなく、クリアなベースに特殊ピグメントを配合することにより濃く発色する。保湿成分が入っているため唇にスルスルと伸び、密着する。パッケージも「M・A・C」のアイコニックな黒ではなく、エレガントで細身のパッケージに、中身の色と同色のキャップを採用した。ジェイムズ・ゲイジャー(James Gager)=シニア バイス プレジデント兼グループ クリエイティブ・ディレクターは「遊び心を入れたコレクションではない。最新の技術を用いた本格的なリップだ」とコメント。
カレン・ブリージ・ウェイラー(Karen Buglisi Weiler)=グローバル ブランド プレジデントは「われわれはエントリーレベルのプレステージブランドだ。マス向けに打ち出すために17ドルのリップスティックもそろえているが、革新的な商品も手掛けたい。ベーシックなアイテムも常に提案するが、より多くの顧客を惹きつけるためにはイノベーションが必要なんだ」と語る。同ブランドにとってリップアイテムは最大シェアを占めており、2015年度の売上高はリップカテゴリーだけで10億ドル(約1020億円)を突破した。業界筋によると、「リップテンシティ リップスティック」の売り上げだけで6000〜6500万ドル(約61億2000万〜66億3000万円)を見込んでいる。現在14のテクスチャーと250以上のカラーをそろえる。