“エレガントなスタイルに新たに挑戦”
高窪まさみ ウィメンズ商品部 ブランドディレクター
WWD:六本木店ウィメンズフロアの品ぞろえで意識したことは?
高窪まさみ ウィメンズ商品部ブランドディレクター(以下、高窪):六本木は、原宿や銀座とは客層が異なり、よい意味でトライしたいマーケット。原宿では時代のニーズやトレンドをいち早くつかんだ商品が求められてきたが、六本木ではそれに加えて“つやっぽさ”“ラグジュアリー”などのキーワードが必要になる。また六本木には、日々“本物”を見て、手に取っている方が多く、今までと同じような見せ方では満足してもらえないと考えた。価格帯も商材も、一格上のものをそろえる他、六本木のお客さまのTPOを考慮し、ドレスコーナーやフォーマル、オケージョンを意識したアクセサリーも用意する。
WWD:フロアや具体的な商品構成はどのようになっているか?
高窪:エレガントで女性らしいスタイルを念頭に置いて店づくりをした。入ってすぐの部分には、オリジナルと仕入れを織り交ぜたデイリーウエアを集積。その奥には「UA」らしいジャケットスタイル、メンズライクなアイテムを置くが、ジャケットスタイルも光沢感があって、ボディコンシャスなシルエットを用意する。オリジナル商品のVネックのカシミヤニットも、ネックの開きを通常より深く設定し、タイトに仕上げている。新たな試みであるドレスコーナーでは、「ヴァレンティノ」「ロシャス」などのドレスやファインジュエリーをラインアップ。シューズは「ジャンヴィト ロッシ」「マノロ ブラニク」をはじめとするブランドから、パンプスのみを用意。シューズコーナーも、パンプスをメーンに据えた。お持たせ用に「祇園 徳や」のお団子を販売するカウンターもある。
WWD:サービス面での工夫は?
高窪:オーダー会は毎月開催する。「J.M. ウェストン」のアリゲーター素材や、「ロビンソンぺラム」のジュエリーなど、普段取り扱わないワンランク上のもので、イベントを企画する予定だ。ギフト需要に合わせてラッピングコーナーも設置する。その他、スタッフの育成にも力を入れる。六本木という場所は、お客さまの方が知識を持っているという状況もありえるし、自信を持って接客しないとそれがお客さまに伝わってしまう環境。スタッフ間の勉強会や情報交換、メーカーの方を招いた勉強会も積極的に行っていく。
WWD:既存店へのフィードバックや相乗効果は?
高窪:「UA」の根底には“つや”よりも“メンズライク”があるが、六本木店で女性らしいスタイルにトライすることは、これまでに強化できていなかった分野を伸ばすチャンスだと思っている。六本木店で支持されたものを、銀座店などに取り入れていけたら。
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