ファッション

「バーバリー」のベイリー、“すぐ買える”コレクションの舞台裏を激白

 「バーバリー」のチーフ・クリエイティブ・オフィサー(以下、CCO)を務めるクリストファー・ベイリーがショー翌日の20日(ロンドン時間)、“すぐ買える”体制に移行した2016-17年秋冬コレクションについてのインタビューに応じた。「バーバリー」は19日夜、ランウエイで発表した83ルック、250点以上の洋服を店舗やオンラインで発売した。新たな挑戦についてベイリーCCOは、「全方位的に、すべてを変える必要があった。洋服の生地を生産する工場はもちろん、物流も、ショップも、ストックルームも、そしてショップのスタッフも。それは、とても複雑なプロセスだったけれど、すべてが変わらなければならなかった。そして、これからも変わらなければならない。今はまだ、明確な答えなんて見えていない。けれど、前に進むしかないんだよ」と総括した。

 ベイリーCCOは、ショッピングをより簡単に、より早く楽しむために準備中のアプリの存在にも触れ、「消費者の変化は、大企業のそれよりはるかにスピーディー。だから我々は、新たなテクノロジーに対して敏感で、それを組み込むことに対して貪欲でなければならない」と話す。「ショップも、オンラインも、そしてスマートフォンも、すべてを『バーバリー』という傘のもとで構築し、パーソナルな存在にしなければならないんだ」と続ける。ただ、「バーバリー」をテクノロジカルなだけのブランドにするつもりは毛頭ない。もう一つの武器は、「クラフツマンシップ」と話す。「これまで『バーバリー』は、モノづくりの背景を当然のことと考え、必要以上に誇ることをしてこなかった。けれど、クラフツマンシップは、今後も変わらない『バーバリー』のアイデンティティー。時流に即した方法で伝えていかなければならない」と話す。

 ベイリーCCOはこれまでビジネスのトップも務めてきたが、来年には最高経営責任者の座をマルコ・ゴベッティ前セリーヌCEOに譲り、クリエイションに専念する。「マルコは小売りのすべてに精通している人。経営という新たなチャレンジを楽しんできたけれど、隣には常に頼れる仲間がいた。彼が、チームに加わってくれてうれしいよ」と話した。

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