アメリカン アパレルのパウラ・シュナイダー最高経営責任者(CEO)が辞任した。パウラCEOは今年、一度は倒産したロサンゼルスのアパレルブランドを再生するため組織に加わったばかりだった。後任は、社内で「あっという間に、パウラCEOの座を奪った」とウワサされるチェルシー・グライソン=チーフ・アドミニストラティブ・オフィサー。早ければ10月3日にもCEOの座に就くようだ。再建のために会社の譲渡先を探していたパウラCEOは従業員に向けたEメールの中で、「会社のすべて、もしくは事業の一部を売却するかに思いを巡らせ、ブランドビジネスを手掛けられなかった。借金はあまりに多額で、心労も大きく、CEOを辞任すべきだと感じた。CEOとして、ほとんど何もできなかった」と心の内を吐露したという。一方で、「在庫管理は順調で、店舗への納品も改善している。実店舗もECも、卸もビジネスそのものは好調だ」と勇気づけるくだりもあったという。
アメリカン アパレルは、首脳陣がなかなか定着しない。パウラCEOの前にはリズ・クレイボーン社のポール・R.チャロン会長兼CEOがトップに就いたが、早々に退き、ニューヨークでコンサルティング企業を創業したブラッド・シェアが跡を継いでいた。
後任のグライソン=チーフ・アドミニストラティブ・オフィサーは、引き続き売却先を探すようだが、ブランドを創業したダヴ・チャーニーがさまざまな策を繰り出し、これを妨害しようとしている。