東急百貨店は、渋谷の東横店に家具専門店「ニトリ」の小型業態「ニトリ デコホーム」を29日開く。7階の婦人服売り場の一角に432平方メートルの店舗を設け、「毎日でも立ち寄れる店」をコンセプトにインテリア雑貨を並べる。既存顧客の利便性や買い回り率を向上させるとともに、新しい顧客の獲得を狙う。
ニトリホールディングスは都心への出店を加速させている。15年春に開店したプランタン銀座を皮切りに、今年12月には新宿のタカシマヤタイムズスクエア、来年春には東武百貨店池袋本店に大型店を開くことが決まっている。加えて23日、東急東横店への小型店とともに、上野マルイに1039平方メートルの大型店を開くことを発表。これまでは自動車での来店を前提にしたロードサイド店や郊外型ショッピングセンターが中心だったが、山手線のターミナル駅の百貨店や商業施設への進出に意欲的だ。都心の百貨店や商業施設は、不振が続く衣料品に頼らない売り場作りを強化しており、両者の思惑は一致している。