子供服・ベビー服専門店の西松屋チェーンの2016年3~8月期は、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比63.3%増の41億円だった。プライベートブランド(PB)の子供服や雑貨が人気を博し、既存店売上高は同2.6%増。販売の好調に加えて、円高による仕入れコストの低減も奏功し、粗利益率は1.5ポイント改善した。物流費や店舗運営費など販管費の抑制も大幅増益に貢献した。
売上高は同4.5%増の681億円。衣料品部門は実需ピークに合わせた納期管理の徹底や夏物バーゲンセールの効果によって、半袖Tシャツやハーフパンツ、肌着・パジャマが活発に動いた。引き続きPBのベビーカー(1万9999円)やおしりふきも堅調に売れた。店舗数が純増9店舗の892店舗になったほか、インターネット通販の売上高も同57.7%増と大幅に伸びた。
同社は近年、SPA(製造小売り)化を推進している。その開発担当者として三洋電機やシャープ、東芝など大手電機メーカーを退職したベテラン技術者を積極的に採用してきた。異分野ではあるが、モノ作りに精通した約80人の技術者がベビーカー、おしりふき、玩具などの分野でPBのヒット商品を確立している。昨年秋冬に50万枚以上を売ったストレッチパンツ(879円)はパナソニックでデジタルAV機器を手掛けてきたベテラン技術者が開発した。
通期(17年2月期)は売上高1380億円(前期比3.9%増)、営業利益85億円(同44.2%増)、純利益55億円(同44.8%増)を予想する。