ファッション

「ミチコ ロンドン」が原宿ストリートをテーマに30周年記念ショーを開催

 「ミチコ ロンドン コシノ(以下、ミチコ ロンドン)」は10月7日、ブランド設立30周年を記念して2017年春夏コレクションのショーをラフォーレ原宿で開いた。ショーではビッグバンや2EN1などが所属する韓国の芸能プロダクションYGエンターテイメントとサムスン物産ファッション部門が手掛ける「ノナゴン」とのコラボレーションアイテムを発表し、17年春夏コレクションの一部とともに“すぐ買える”コレクションとして20日までラフォーレ原宿1階のエントランススペースで販売している。

 今シーズンのテーマは、「HARAJUKU EXIT NO 5」。ラフォーレ原宿につながる出口の名前だ。「東京でコレクションを発表するにあたり、世界が日本の何に驚き、何を見たがっているか、という視点でモノ作りをした」とコシノ・ミチコ。「世界にはさまざまな街があり、その土地の文化と融合し、独自のトレンドを産んでいるけれど、原宿ほどユニークでクリエイティブな街はない。だからこそ、世界に発信していく価値がある」。「ミチコ ロンドン」は日本発のストリートブランドをコンセプトにライセンスビジネスで1986年にスタートしている。改めて彼女の考えるストリート・ファッションが原宿にあったということだろう。

 「外国人の視点から日本を解釈した」という今回のコレクションは、サムライをほうふつとさせるシルエットのワイドパンツや忍者をイメージした口元まで覆うフーディーなどが並ぶ。印象的な全身タトゥーを入れたモデルはロンドンからこのために呼び寄せた。「タトゥーはファッションとして浸透しつつある。そのタトゥーにマッチするカラーとしてペトログリーンを選び、グレーとのコントラストで提案した」。アーカイブのパターンを用いたアイテムも数多く登場する。アイコンの一つである空気を入れて膨らませた“インフレータブル”コレクションをはじめ、ボマージャケットやコート、ダウンアイテムなど。“インフレータブル”は、新色や迷彩柄をプリントしたもの、ボマージャケットは、リバーシブルで提案したり、袖をカットオフしたりするなど、マイナーチェンジした。日本や東京のキーイメージとして「最先端のテクノロジー」も挙げられる。タイベックと呼ばれる紙素材とアルミをボンディングした素材や熱圧着で制作したTシャツなどユニークな素材や技術を用いているが、ほとんどが洗濯可能だ。価格帯も2〜3万円と手に取りやすい。「服を楽しんでもらえないと意味がないから」。フィナーレでは、コシノ・ミチコがユニオンジャックのドレスに透明の“インフレータブル”のコーディネイトで登場し、30周年をお祝いした。

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