ノードストロム(NORDSTROM)は、ドラッグにインスパイアされた「モスキーノ(MOSCHINO)」の2017年春夏カプセルコレクションの販売を中止した。
“すぐ買える”コレクションとして発売した同コレクションは、薬物カプセルの柄を施したドレスやクラッチバッグ、ドラッグについて忠告するメッセージをプリントしたトップスなどのラインアップ。米ミネソタ州にあるリハビリ施設でカウンセラーを務めるランディー・アンダーソン(Randy Anderson)はコレクションに対し、サックス・フィフス・アベニュー(SAKS FIFTH AVENUE)のマーク・メトリック(Marc Metrick)最高経営責任者(CEO)とマルチェロ・タッシナーリ(Marcello Tassinari)=モスキーノCEOに販売中止を求め、ネット上で抗議をした。10月7日付で抗議サイトには1589の署名が集まっていた。サイトには「あなたたちは、アメリカで麻薬中毒や薬物の過剰摂取による死亡者が増えている現状に気づいていないようだ。調査によると、2014年には4万7055人が薬物の過剰摂取で死亡し、うち2万9467人は痛み止めやモルフィネの過剰摂取によるものだ。 ドラッグは米国にとって史上最悪の“感染病”と呼ばている」と述べている。サックス・フィフス・アベニューから返事は来ていない。
しかし、これを受け同じくコレクションを取り扱っていたノードストロムが販売を中止した。同社のスポークスマンは「心配する消費者からのフィードバックに感謝する。弊社サイトおよびコレクションを販売していた3つの店舗から商品を取り下げた」とコメント。
同コレクションはソーシャルメディア上で多く拡散されており、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)やリアーナ(Rihanna)などのセレブやモデルがアイテムの着用画像を投稿している。「モスキーノ」は以前もタバコやビールのデザインを施したコレクションを発表し、物議を醸してきた。