ファッション

米富繊維の「コーヘン」がメンズ本格始動、企業ブランディングも強化

 ニットメーカーの米富繊維が展開するファクトリーブランド「コーヘン(COOHEM)」は2017-18年秋冬からメンズを本格スタートする。16年に東京ファッションアワードを受賞した際、審査員の小木"Poggy"基史「ユナイテッドアローズ&サンズ」ディレクターにユニセックスで展開したらどうかと言われたのが、メンズをスタートしたきっかけ。「ユナイテッドアローズ アンド サンズ(UNITED ARROWS & SONS)」で10型を展開していたが反応が良く、本格始動に踏み切った。大江健・社長は「得意のニットツイードジャケットを中心に展開する。ニット素材のテーラードは特に海外で好評だった。メンズを始めたことでウィメンズの型も増えた」と話す。実際メンズ用に作ったテーラードジャケットは、ミラノの百貨店エクセルシオールからウィメンズサイズの別注を受けた。

 メンズを本格ローンチするタイミングでブランドリニューアルも進める。現在「コーヘン」は卸で平均60社の取引先があり、売り上げは小売りベースで4億円。「『コーヘン』も6年目に入ったので、今後はメンズもウィメンズ同様に力を入れて発信していくという意味も込めてリニューアルを図る」と大江社長。同時に米富繊維という企業のブランディングも強化する。「会社の中で『コーヘン』だけが事業として伸びていて、会社よりもブランドの方が知名度が上がってきた。でも『コーヘン』があるのは64年間ニットを作ってきた米富繊維があるからこそ。そこを繋げていかないともったいない。まずは米富繊維のホームページのリニューアルを進めている」さらに、3年以内の新ブランド設立も目指す。「『コーヘン』は他のニットブランドが絶対にできないことというのを念頭に置いてやってきた。Gジャンを作ったりスニーカーを作ったり新しいことに取り組んできて、その意味もあったと感じているが、一方でベーシックなモノ作りの部分もすごく重要。『コーヘン』はファッション感度が高い人がどうしても中心になってしまうが、新ブランドでは年齢や性別を超えて着られるニットらしいニットを展開していきたい」。

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