フォッシルグループは2017~18年に1億5000万ドル(約156億円)を投じ、スマートウオッチを中心とするウエアラブル端末ビジネスの強化を進める。コスタ・カーツォティス最高経営責任者(CEO)は、「複数年をかけ、フォッシルグループは生まれ変わる。働き方から商品開発のプロセス、そして売り方に至るまで、あらゆる面にメスを入れる。消費者のウエアラブル端末に対する興味・関心の高さと、われわれがすでに発売した商品の成功が決断の決め手だ」と宣言。同社は昨年、2億6000万ドル(270億4000万円)を投じてトラッキング機能を持つウエアラブル端末を製造・販売するミスフィットを買収し、「フォッシル」「スカーゲン」「マイケル コース」「ディーゼル」「エンポリオ アルマーニ」「ケイト・スペード ニューヨーク」など8つのブランドからスマートウオッチを発売。すでにウエアラブル端末のSKUは100を超え、40カ国でビジネスを手掛けている。
スマートウオッチのビジネスはアップル ウォッチを中心に盛り上がってはいるものの、一時期の勢いはない。リサーチ会社インターナショナル・データ・コーポレーションの調べによると、2016年度7~9月期のスマートウオッチの出荷量は前年同期比半減の推定270万本。ただ多くの業界関係者は、商品が増え、市場が成熟すれば、再び商戦は盛り上がると予想している。
フォッシルの2016年度第3四半期の決算は、売上高が前年同期比4.3%減の7億3800万ドル(約767億5000万円)で、純利益が同70%減の1740万ドル(約18億円)と減収減益だった。アジアを除き、アメリカとヨーロッパの売り上げは前年を下回り、時計ビジネスは同2%減だった。