ロレアルの2016年度7~9月期決算は、ロレアル リュクス事業部と北米地域が好調で、売上高は市場予想を上回る前年同期比5.6%増の61億5000万ユーロ(約6999億6000万円)と増収だった。
「イヴ・サンローラン・ボーテ」「ジョルジオ アルマーニ ビューティ」を含むロレアル リュクス事業部は同9.3%増の18億6000万ユーロ(約2120億4000万円)と躍進。米国市場でのシェア拡大や、高級商材の需要が高い中国市場での好調が寄与した。コンシューマー プロダクツ事業部は強化する「ロレアル パリ」「メイベリン ニューヨーク」「NYX」や「アーバン ディケイ」、「ガルニエ」のシャンプー「ウルトラ ドゥー」、ヘアカラーアイテムが奏功し、同4.7 %増の28億6000万ユーロ(約3260億4000万円)だった。ジャンポール・アゴン会長兼最高経営責任者(CEO)は、「過去1年間でカラーコスメティクスの売り上げは15%増と記録的な成長を遂げた」とコメント。一方、好調なメイクカテゴリーに対して、市場全体で低迷しているスキンケアカテゴリーは1ケタ台前半の伸びに留まった。
地域別では、北米が全体をけん引し、同7.5%増の17億5000万ユーロ(約1995億円)と順調に推移した。一方、ビューティ市場が低迷するフランスは引き続き厳しく、中国のマスマーケットでは1ケタ台前半という市場全体の成長率をわずかに下回り、課題が残った。
(本文中の円換算レート:1ユーロ=114円)