東レ・繊維事業の2016年4〜9月決算は、売上高が前年同期比8.2%減の4002億円、営業利益が同1.2%減の346億円だった。国内では原料からテキスタイル、縫製品までの一貫型ビジネスの拡大により収益は改善したが、日本を始め、欧米や中国など世界的なアパレルの需要低迷に加え、円高による為替換算差で海外子会社の業績が目減りした。通期でも繊維事業は8月5日に発表した見通しから、売上高を8800億円から8550億円(前年は8920億円)、営業利益を710億円から680億円(前年は689億円)に下方修正した。阿部晃一・副社長は「円高による為替換算差が大きいが、衣料需要も世界的に弱含みが続く」という。