マーキュリーデザインの主力ブランド「バナーバレット(BANNER BARRETT)」は2017年春夏から新ライン「カレン バナーバレット(KALEN BANNER BARRETT)」をスタートする。「カレン」は35歳ママをコアターゲットに、フェミニンで可憐なスタイルを提案する。デビューシーズンのキーアイテムは、ドレスやビスチエ、ブラウスで、背中を見せるドレスやビスチエと合わせるレースブラウス、小花柄のプリーツスカートやラップスカートなどをそろえる。価格はワイドパンツ2万3000円、ジャカードドレス4万8000円など、「バナーバレット」に比べ2割増で設定する。従来のママブランドとは異なり、ストレッチや“洗える”といった機能素材は使わず、あくまでデザイン重視で、リボンやボタンで長さ調整し、エレガントなウエアを楽しむことができる。「バナーバレット」は今秋、メーンターゲット層を28歳から30代前半にあげ、デザインチームを一新。商品もこれまでのベーシック軸から、素材やデザイン力にこだわったトレンド力を強化している。「カレン」は、「バナーバレット」の店舗で取り扱う予定だ。
なお、「バナーバレット」は来春夏シーズンから、実店舗を東京や名古屋、大阪などの11店舗に縮小し、全店舗でのセールも廃止する。廣瀬貴士・社長は、「セールや価格競争に阻まれてしまい、商品の量を増やすばかりいた。お客さまもセールまで待つような状態だ。店舗は数も面積も縮小し、商品も本当に必要なものだけが並ぶようにし、商品が売れて足りないような状態になってしまってもいい。あらためて、オリジナリティーあるモノ作りをしていた“原点”に立ち返り、再構築する。セール廃止は百貨店を中心にデベロッパーも理解してくれている」とブランドの在り方を見直した。また同社は、セレクト業態「バルセラ」を16-17年秋冬をもって終了する。
【関連記事】
「バナーバレット」が30代向けに刷新 ベーシックなブランドらしさからトレンド力を重視
パルが「バナーバレット」のマーキュリーデザインを買収