11月9日(現地時間)、ドナルド・トランプ(Donald Trump)が当選したアメリカ大統領選挙では、反対派が抗議運動を続けている。9日の運動はスケールが大きく、ニューヨーク市5番街のトランプ・タワー周辺ではテナントの営業が大きな被害を受けた。
トランプ・タワー周辺で警察官や警備員は道路の脇にバリケードを立て、交通を規制をした。匿名を希望したジュエリーブランドは、「9日は夜中まで抗議人が道を埋め尽くし、暴行や窓の破損を恐れた」という。一方で、「木曜はほとんど人通りがなくなった」と語る。「グッチ(GUCCI)」もタワー1階の店舗周辺はすっかり人通りがなくなり、店内はガラガラだった。「マッシモ ドゥッティ(MASSIMO DUTTI)」の店員は水曜の夜、「抗議人から暴言を浴び、入り口を塞がれた」と話す。同店は、閉店時間を30分早めざるをえなかった。「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」の店員は、「水曜夜、店内には25人ほどしかいなかった。今までにない光景だった。夕方5時にはバリケードが設置され、道も立ち入り禁止になってしまった」と語る。「ティファニー(TIFFANY)」は水曜、エディー・ボルゴ(Edie Borgo)とのコラボコレクションを祝うイベントの他、ホリデーシーズンのウィンドーディスプレーを中止。また、5番街に面する入り口を閉めた。現在は通常営業しており、客は57丁目側の入り口からは入店することができる。「ピアジェ(PIAGET)」の店員はビジネスにも影響があったという。「トランプ本人が通りに現れることも何度かあったが、それによって人通りの数が全く違った。早く通常通りに戻って欲しいが、当分はそうならないだろう」。
訳・北坂映梨