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リシュモン、半期の大幅減益を受け最大250のリストラへ

 ハイエンドウオッチの業績低迷が続く中、コンパニー フィナンシエール リシュモン(以下、リシュモン)は200~250の職を削減する方向で組合との交渉を始める。業界筋によると、定数削減に関する交渉は11月中にも開始し、「ピアジェ」「ヴァシュロン・コンスタンタン」の2ブランドへの影響が最も大きくなりそうという。これらに関して、リシュモンから正式なコメントは得られていない。

 同社は2月にも、本国スイスの製造部門で最大350の定数削減を行うと発表しており、今回の計画を実行すれば今年2度目となる。リシュモンのウオッチビジネスは、スイスフランの高騰や中国の消費傾向の変化と商業賄賂の規制などの影響を受け苦戦してきた。ゲアリー・サージュ最高財務責任者(CFO)は、「以前のペースでの成長は望めない。だが、中国で贈答品としての時計の需要が爆発的に伸びる前も、ウオッチ部門は控えめな伸び率で推移していた。変化し続ける時計業界に適応し、長い目でビジネスを考えるようにしたい」とコメント。リストラの一方で「IWC」はスイス北部のシャフハウゼンに生産と研究機関を新設中だ。

 同社の2016年4〜9月期決算は、売上高が前年同期比12.6%減の50億9000万ユーロ(約5904億4000万円)、純利益が同51%減の5億4000万ユーロ(約626億4000万円)の大幅な減収減益だった。特にウオッチ部門が苦戦し、売り上げは同17%減。時計も販売するジュエリーブランドも同13%減とふるわなかった。昨年から実施しているハイエンドウオッチの買い戻しのコストは、2億4900万ユーロ(約288億8400万円)にも上る。

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