業界筋によると、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENESSEY LOUIS VUITTON)は仏フレグランスブランド「メゾン フランシス クルジャン(MAISON FRANCIS KURKDJIAN)」を買収するようだ。両社からコメントは得られていない。
「メゾン フランシス クルジャン」は2009年に調香師のフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)とマーク・チャヤ(Marc Chaya)が設立した。パリのブティックは、25アイテムから“フレグランス・ワードローブ”という考えのもと製品を拡充し、現在はオードトワレから洗剤、ボディクリーム、香り付きのシャボン玉まで、幅広くそろえる。各アイテムは、24時間、生活のあらゆるシーンを香り付ける役割を果たす。
同社の昨年の小売売上高は前年比40%増の約2500万ドル(約26億円)だった。現在直営店はパリに2店舗、台湾に3店舗、マレーシアに1店舗、ドバイに1店舗。その他世界30カ国・400以上のブティックで取り扱われており、日本ではブルーベル・ジャパンが輸入し、伊勢丹新宿店や三越銀座店、東京ミッドタウンなどで販売している。
LVMHはケンドー部門を通して近年ニッチなビューティブランドの買収や育成を進めている。同部門はセフォラで販売する新商品やブランドのインキュベーターの役割を担う。今春にはリアーナとメイクアップのライセンス契約を結んだ。その他同社は「クリスチャン ディオール(CHRISTIAN DIOR)」「ゲラン(GUERLAIN)」「アクア・ディ・パルマ(ACQUA DI PARMA)」「ウラ ヘンリクセン(OLE HENRIKSEN)」などのビューティブランドを擁している。
訳・北坂映梨