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米アパレル大手のリミテッドが事業譲渡を模索 清算の可能性も

 米アパレル大手のリミテッドが、アメリカ国内のショッピングモールの入店者数大幅減のあおりを受け、苦境に陥っている。同社は、事業売却を中心とするリストラ案策定のため投資会社のグッゲンハイム・セキュリティーズを雇ったが、最悪の場合、商標だけを売却し事業もしくは会社を清算する可能性もありそうだ。リミテッドは今年7月現在、全米に186の店舗を構え、ウィメンズウエアとアクセサリーを販売。中心価格帯は、トップスが60ドル(約6600円)、ボトムスが70ドル(約7700円)、ドレスが90ドル(約9900円)という、典型的なベターゾーン(マスよりも1ランク上の価格帯のマーケットを指す)のアメリカン・ブランドだ。同社の広報は、「財政面における流動性を高めるため、あらゆる可能性を検討している」とコメント。グッゲンハイム・セキュリティーズからのコメントは得られていない。また、リミテッドの親会社であるサン・キャピタル・パートナーズもコメントを控えている。

 事業の売却先としての有力候補で、すでにリミテッドが接近している可能性が高いとされるのは、ブルースター・アライアンス(以下、ブルースター)とオーセンティック・ブランズ・グループ(以下、オーセンティック)の2社だ。ブルースターはパートナー会社とともに「ベベ」ブランドを展開し、オーセンティックは最近破たんしたエアロポステールを傘下に収めて現在400店舗を手掛けている。

 リミテッドは現在、ダイアン・エリス最高経営責任者(CEO)が陣頭指揮を執り、都市型モールには「リミテッド」を、郊外型モールには安価なオリジナルとアウトレットを組み合わせた業態「バックルーム・アット・ザ・リミテッド」を手掛けている。さらには別のアウトレット業態「リミテッド・アウトレット」のほか、小柄な女性に向けたウィメンズやラウンジウエア、香水を含むアクセサリーなどを矢継ぎ早にスタートしたばかりだった。

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