日本毛皮協会(JFA)は、11月24日、「JFAファーデザインコンテスト2016」の最終審査会及び授賞式を時事通信ホールで開催した。同コンテストは、デザインや加工技術などファーファッションの向上、啓蒙、若いクリエイターの育成などを目的に、2003年にスタートし、今回が15回目。デザイン画の応募総数2044点の中から、優秀作20点が選出され、ショー形式で発表された。グランプリを獲得したのは、藤井真耶(名古屋モード学園)の作品。デザインは、「ピカソの『泣く女』の色彩を使用し、『泣く女』ではなく『笑う女』に変換」したというコンセプト。「ファーは高級なイメージがあったが、ファーの種類や加工の仕方の違いで、さまざまに表情が変わる。新しい発見があった」と話した。なお、グランプリには、賞状と賞金50万円の他、副賞としてサガデザインセンター研修旅行、2017香港インターナショナルファー&ファッションに招待される。中村友昭JFA理事長は、「ファーデザインの企画力の低下が今の課題。今回は新しい形や異素材との組み合わせなど、若い感性が生み出すファーの新しい可能性が随所に見られた」と講評した。
その他の受賞者は以下の通り。
■サガ・ファー賞:林載憲(文化ファッション大学院大学)
■アメリカン・レジェンド賞:二コラ ティーレ(文化服装学院)
■NAFA(ノース・アメリカン・ファー・オークションズ)賞:杉村綾(国際トータルファッション専門学校)
■コペンハーゲン・ファー賞:リュウ シュンシン(文化服装学院)
■HKFF(香港毛皮業協会)賞:世古口友里(中部ファッション専門学校)