ポーラ・オルビスホールディングスは11月25日開催の取締役会で、賃貸オフィス用ビルとして運営してきたポーラ恵比寿ビル(渋谷区東3-9-19)を95億2000万円で、国内法人1社に譲渡することを決めた。加えて、公益財団法人ポーラ美術振興財団に寄託していた同社所有の絵画などの美術品を77億2700万円で同財団に譲渡すると発表した。譲渡により、同社グループ経営資源の集中を図る。
固定資産譲渡により2016年12月期において、特別利益およびこれに係る法人税の減少として、総額約96億円を計上する。
また、連結子会社ジュリーク インターナショナル(以下、ジュリーク社)の持ち株会社である、ポーラ・オルビス・ジュリークホールディングス(本社・豪州ニューサウスウェールズ州)に係る無形固定資産の減損損失約95億円を、16年12月期に計上する。同社は12年にジュリーク社を買収。これまで中国を重点国と位置づけ、百貨店、直営店への出店など、事業拡大に取り組んできたが、化粧品市場の成長鈍化、消費トレンドの変化など、厳しい事業環境下にある。今期から、ビジネスモデルの変革に取り組んでいるものの、計画を下回る状況にある。こうした状況を鑑み、減損損失を計上することにした。