繊維商社のヤギは2017-18年秋冬向けから、ダウンをシート状に特殊加工した「シンダウン」を使ったアイテムを本格展開する。「シンダウン」はイタリア企業のNIPI社が独自に開発したもので、ダウンとフェザーをシート状に加工したもの。中綿のように薄くでき、服と一緒に縫製できるなど加工しやすく、しかもダウンと同等の保温性を持つため、コートやブルゾンといった重衣料だけでなく、シャツジャケットやボトムスなど中衣料にも使用できる。同社によると、最高レベルの保温性を持つ機能中綿よりも、最大で1.7倍の保温性を持つという。ヤギは4月にNIPI社と日本市場での独占販売権契約を締結。有力ブランドへの別注やセレクトショップへのOEM供給につなげる。八木隆夫ヤギ社長は、「どんなアイテムにも使えるようになる。今後は冬物のジャケットには標準装備するように、衣服の歴史を変えていきたい」と意気込む。12月7日から表参道で開催する展示会では、山縣良和「リトゥンアフターワーズ」デザイナーとコラボレーションし、「シンダウン」を使ったインスタレーションも展示する。展示会は9日まで。