J.クルーのミラード・“ミッキー”・ドレクスラー会長兼最高経営責任者(CEO)が、CEOの座を譲ろうとしているようだ。会長職にはとどまり、加えてドレクスラー会長兼CEOは同社の株式10%を保有しているため、業界をすぐに去ることはなさそうだが、「小売りの神様」にとって大きな転換期になることは間違いない。広報は「後継者探しは、どの会社にとっても一大事。慎重に進めていく。現段階でお話しできることは何もない」とコメントしている。
ドレクスラー会長兼CEOは、1980~90年代に「ギャップ」を一大ブランドに成長させ、「オールドネイビー」を立ち上げた。その後は、旧態依然のカタログ通販がメインだった「J.クルー」を人気のプレッピーブランドに成長させた。ところが近年、「J.クルー」は不調が鮮明でしばしば営業赤字を計上。ブライダル事業からの撤退や「ニューバランス」とコラボレーションしたスポーツウエアラインのスタート、カジュアル主体の姉妹ブランド「メイドウェル」のノードストロムへの卸などで再起を図っている。