カネボウ化粧品は2017年にブランド誕生20周年を迎えるグローバルメイクブランド「ケイト(KATE)」をリノベーションする。これまでのポイントメイクに加え、ベースメイクを強化。さらにASEANを中心とした海外展開も強化する。
同ブランドは1997年に誕生。キレイになりという本能を解き放ち自分だけの美を覚醒させるという「NO MORE RULES.」をコンセプトにポイントメイクを訴求してきた。セルフメイク市場において、ブランドシェアが14年連続ナンバー1(インテージ SRI 調べ)を維持するなど、「日本を代表するメイクブランドに成長した」(山口聡一カネボウ化粧品KATE・メディアマネージャー)。
14年にはグローバルブランドとして進化を遂げるためのブランドリノベーションを実施。ブランドロゴを「KATE」から「KATE TOKYO」に刷新。それに伴いグローバルキャンペーンを上海やソウル、香港、台湾で行った。これらが奏功し、15年の海外売り上げ(アジア10の国と地域)は、13年と比べて約2倍と伸長した。
今回は、ブランド誕生20周年を機に、ブランドリノベーション第2弾として新たな価値提案を図る。ポイントメイクブランドとしての地位を確立するため、戦略的に光を当ててこなかったベースメイクに注力。まずは新ベースメイクシリーズ「ザ ベース ゼロ」を2017年4月1日に発売。それに合わせ、ポイントメイクのイメージギャラクターの黒木メイサに加え、ベースメイクでもイメージキャラクターを新たに起用する。さらに売り場の什器も変更し、機能性と世界観をより表現する。
海外展開もASEAN地域への投資を拡大し、タイやマレーシア、シンガポールに向けた専用商品の投入や新什器導入を予定。「これらの取り組みを進めることで、20年に売上高500億円、海外比率40%を目指す」と意欲を燃やす。