「ロクシタン(L'OCCITANE)」はニューヨーク5番街にある店舗をリニューアルし、12月14日、さまざまなデジタル機能を備えた新コンセプトショップとしてオープンする。
かつて商品やポスターが並んでいたショップウィンドーには、客と販売員とのコミュニケーションを促すベンチを置く。従来とは違うディスプレーを設けることにより、店の外を通る人が興味を持ち、入店してもらうきっかけを作りたい考えだ。約185平方メートルの店の奥にはコンシェルジュを置き、美容部員からのアドバイスやカウンセリングを直接受けることができる。さらに、デジタル技術を駆使した“スマート・ビューティ・フィッティング・ルーム(デジタル試着室)”を作った。大きなテーブルには4つの洗面台とデジタルスクリーンを設置。客は試したい製品を画面上で選ぶと、すぐに販売員が持ってくる仕組みだ。同店舗を手掛けたデザイン会社スクール ハウス(SCHOOL HOUSE)のクリス・スキナー(Chris Skinner)創業者は「2つのタイプの消費者を想像して設計した。デジタル試着室は、独立していてデジタルに強い若い層にぴったり。高級百貨店の常連で接客に慣れている客には、コンシェルジュを使ってみて欲しい」とコメント。
デジタル機器以外にも、製品ディスプレーにもこだわった。入り口付近には製品全般を並べ、奥にはカテゴリー別に製品を並べた巨大本棚を設置。さらに奥には、人気のハンドクリーム1800本をディスプレーした壁が登場する。
新コンセプトストアは2017年末までにアメリカにさらに3店舗、世界で50店舗をオープンする予定だ。日本では今秋、チームラボと組んでデジタルアートを店内に導入した「デジタル プロヴァンス パワード バイ チームラボ」を新宿店ヴォヤージュ・アン・プロヴァンスに設けた。