ファッション

香水ビジネスに新潮流 EC専売ブランドが台頭

 香水市場ではさまざまなブランドが市場に続々と参入する中、新たにeコマースを活用した直販型フレグランスブランドが台頭しようとしている。ブームの火付け役には、「コモディティグッズ(COMMODITY GOODS)」「ピンローズ(PINROSE)」「フルール(PHLUR)」、直近では「ホーソーン・フォー・メン(HAWTHORNE FOR MEN)」が挙げられる。これらのeコマースベースの香水ブランドは、知る人ぞ知るニッチなブランドに200~300ドル(約2万~3万円)は費やしたくない、それでも上質なフレグランス体験を求める層に訴求しており、中間業者を省くことで価格を抑えている。

 オンラインならではのユニークな取り組みとして、店舗での感覚的な香りの体験を再現しているのが「フルール」だ。6種のユニセックスフレグランス(各85ドル、約9700円)をそろえ、オンラインサイトでは各製品の背景にあるストーリーやイメージを紹介。音楽配信サービス「スポーティファイ」と提携し、香りに影響を与えた音楽まで紹介するなど、製品を感覚的に訴求する。今年6月にサイトを立ち上げ、現在までに450万ドル(約5億円)を売り上げているという。

 メゾンフレグランスの次なる一手として、盛り上がる直販型フレグランスだが、他のオンラインビジネス同様に新客獲得のハードルは高く、課題は山積みだ。他のカテゴリーにおいては、ECブランドの多くが製品ラインを拡張し、実店舗をオープン。「ホーソーン・フォー・メン」はすでにメンズグルーミングカテゴリーへの参入を予定。3年前にローンチした「コモディティ グッズ」はセフォラに販路を拡大し、「ピンローズ」はセフォラと米百貨店のノードストロムに加えてQVCでの販売を控えている。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。