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“縫製工場4.0”キーマンが語る日本の工場の危機

 「WWDジャパン」12月19日号の特集「fashion4.0-IoTで服作りが激変」では、国内外で進む服作りのIoT化の最前線をレポートした。同号にも登場したデニムの企画・生産を手がけるエッジブルーの安井義博・社長は、同社が20%を出資する中国のパートナー企業である山東拉峰服装が世界初とも言える“縫製工場4.0”を実現したことを踏まえ、「このままでは日本の工場は中国に負けてしまう」と日本のもの作りに警鐘を鳴らす。いまそこにある日本の縫製工場の危機とは?

WWDジャパン(以下、WWD):「WWDジャパン」12月19日号でも取り上げたが、なぜ“縫製工場4.0”を進めたのか?

安井義博エッジブルー社長(以下、安井):2年ほど前にドイツの半導体産業や自動車産業から、製造装置にネットを繋ぐことで大量生産型だった生産システムをマスカスタマイゼーション化する“インダストリー4.0”が出てきた時に、アパレルもキャッチアップしなければ、と。インダストリー1.0が水蒸機関、2.0が電気、3.0が自動化、4.0がIoTだとすると、労働集約型のアパレル産業は現在でも2.5といったところ。このままではアパレルは立ち遅れると思った。そこで1年半前に、20%を出資する中国のパートナーである山東拉峰服装の李相哲・社長に持っていったら、即「やろう!」と。実はその過程で、話を持ちかけた僕の方が「やっぱり無理じゃないか」と諦めかけた時にも、李社長は決して諦めず、彼からは「絶対に出来る!」と何度も言われた。李社長自身が北京大学出身で、他にも薬品工場を上場させるなど他の業界経験のあった起業家だったことも大きかった。

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