矢野経済研究所の「スポーツアパレル市場に関する調査」によると、16年の国内出荷市場は、前年比1.0%増の5255億円の見込みとなった。
市場規模が大きいトレーニングウエア市場は、同1.0%増の1223億円に拡大を見込む。メーカー各社が、14〜15年ごろにかけて出荷量の抑制の動きが見られた。結果として、マークダウン品比率の低下と、販売単価の上昇という効果が表れて出荷額が拡大した。
ライフスタイルウエア市場においても上位ブランドの好調に牽引されて同2.9%増の422億円を見込む。カジュアルシーンで「スポーツミックス」がトレンドになり、セレクトショップがスポーツブランドのアイテム取り扱い数を増やしてきた傾向が続いたことで、出荷拡大を見込む。しかし16年後半からは、勢いに陰りが見られるという声も増えているという。
同社は、17年のスポーツアパレル国内出荷市場規模(メーカー出荷金額ベース)は同2.3%増の5377億円で推移すると予測する。テニスウエアやスキー・スノーボードウエアが前年割れする一方で、他のスポーツ分野ではプラス成長になると予測。ただし、同市場は天候による影響がウエアの需要を大きく左右することから、気候変動によって予測を下回る可能性もある。