アメリカン アパレル(AMERICAN APPAREL 以下、アメアパ)は1月16日、約2400人をリストラした。さらに1000人のリストラについても現在調整中だという。同社は事業の売却を進めており、9日にはカナダのアパレル企業、ギルダン・アクティブウエア(GILDAN ACTIVEWEAR)が知的財産権および一部の施設と在庫を8800万ドル(約100億円)で取得したばかり。公式サイトによると、同社は4500人の従業員を抱えている。
解雇された従業員は最後の給料小切手と書類を受け取るため、本社の外に並んだ。同社で20年間勤めたベテラン従業員は朝の5時から並んだという。「会社にもう仕事はないと言われた。それだけだ。みんなとても悲しんでいるし、困っている」。別の従業員は解雇手当を給付されなかったという。多くの従業員は本社の外で抱き合い一緒に写真を撮ったり、工場を撮影した。また、ダヴ・チャーニー(Dov Charney)創業者兼元最高経営責任者も解雇された従業員を本社の駐車場で迎えた。彼は新しいTシャツ会社をロサンゼルスで立ち上げており、元従業員に「(新しい会社を)手伝ってくれないか?」と声をかけた。
アメアパの店舗は今後90〜120日の間で全店舗閉店する予定だという。スポークスマンは「われわれは労働者調整および再訓練通知法(Worker Adjustment and Retraining Notification Act)に基づき、数カ月前に大規模リストラを事前通知した。当社は従業員と常にコミュニケーションを取っており、売却のプロセスについても報告し続けてきた。従業員のことを大切にしているわれわれは、ここ数週間にわたり解雇された従業員に対して無償でキャリア支援プログラムの提供や転職センターおよび転職フェアへの案内を行ってきた。彼らは現在もこれらのリソースを使用することが可能だ」とコメントした。
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