ミズノは、創業地である大阪市北区の茶屋町に同社初のグローバル旗艦店「ミズノ オオサカ」を2018年4月オープンする。阪急京都線東側に新築される商業ビルの1〜7階に入居し、総面積は約2700平方メートル。初年度売上高は13億円を見込む。
同社は現在、東京・神田と大阪・淀屋橋に大型直営店を展開しているが、「ミズノオオサカ」はコンセプトから内装、商品構成まで新たな発想で取り組み、グローバルを意識した店舗を目指す。アスレジャー市場に本格的に参入し、新たな客層を取り込むため、情報収集と商品・店舗開発、ブランド訴求の拠点に位置付ける。
ストアコンセプトは「BE STRONG」。競技だけでなく、ファッションやライフスタイルにおいて“強くなりたい、強くありたい”人たちをトータルでサポートする。テクノロジーとファッションの融合をテーマに、カジュアルブランド「ミズノスポーツスタイル」の海外モデルシューズや直営店限定モデルシューズとアパレルを展開。「今年1月から欧州で発売しているイタリア発信の欧州モデルや、欧州では高いシェアを有するハンドボールやテニスのシューズなど、日本の直営店では展開できていない商材も揃える」(福本大介・専務執行役員)。
スポーツ用品やヤングファッションのメッカである茶屋町のエリア特性を生かし、ヤング向けのカジュアルラインも充実させる。1階の路面には、トレンドを発信するポップアップコーナーを常設する。また、20〜30代の働く女性を中心ターゲットに、女性の視点を取り入れた空間演出や女性限定イベントのほか、自社ブランド「プラスミー」をリニューアルし、アジアオリジナルや直営店企画商品も売る。空間演出にあたっては、昨年8月、若手女性社員約20人からなるプロジェクトチームを結成。ソファやバウダールームの設置など、女性ならではの意見を集約する。
野球やゴルフ、陸上など競技種目のフロアでは、パーソナライズをテーマに最新の測定機器によるパフォーマンス測定、オーダーシステムコーナー、体感スペースを充実させ、個々のアスリートをサポートできる体制を整える。
同社は海外に182店舗、国内に35店舗の直営店を持つ。今後は首都圏を中心にウェルネスショップなどカテゴリーに特化した直営店を年間5〜6店舗のペースで出店する。オリンピックイヤーとなる2020年には55店舗体制にする。海外ではサッカーやバドミントンなどのカテゴリーに特化した出店を増やす。
福本専務は「卸先のスポーツ店や既存の直営店は、海外モデルを並べるスペースがなかった。若年層を集客できる茶屋町店では、欧米企画商品の需要も見込めるので、既存店と差別化できる」と話す。「ミズノ オオサカ」軌道に乗れば、神田の大型直営店もグローバル旗艦店にリニューアルする考えだ。
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