「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイの快進撃が続いている。2016年4〜12月期決算は、サイト内の流通額にあたる商品取扱高が前年同期比32.3%増の1480億円、売上高が同42.2%増の536億円、営業利益が同64.3%増の192億円、経常利益が同63.3%増の194億円、純利益が同78.1%増の141億円だった。
増収の要因は、新規ショップの出店とブランドクーポンによる商品取扱高の拡大だ。加えて、粗利益率の高い「ゾゾユーズド(ZOZOUSED)」の成長とプロモーション費の減少が大幅な増益を後押しした。16年11月に開始したクレジットカード非保有者のための“ツケ払い制度”や“買い替え割”も順調に利用者を増やしているという。未消化のプロモーション費用も多く、第4四半期には新規顧客獲得に向けたプロモーションを増やす計画だ。
年間の購入者数も会員・非会員ともに増加しており、顧客全体の平均年間購入点数は10.5点、既存顧客だと平均の年間購入額は6万929円になり、過去最大だった。多様化するユーザーのニーズに対応するため、従来に比べ、幅広いジャンルのブランドの導入を強化しており、10〜12月期には「フランフラン(FRANCFRANC)」やカラーコンタクトのブランドなどが出店した。
柳澤孝旨・取締役兼CFOは、「不況と言われているが、アパレル業界全体の成長は横ばい。しかも、一概に全ブランドが悪いわけではなく、業界が縮小しているとは思っていない。日本のECは成長途上にあるため、中長期的に当社の成長が鈍化する懸念はない」と強気の姿勢を見せた。一方で、ローンチが期待されるプライベート・ブランド(PB)については、「まだまだ検討段階。今期中は厳しく、来期になるのではないか」と明かした。
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