百貨店大手5社の1月度の売上高は、三越伊勢丹が前年同月比0.2%減、高島屋が0.7%増、そごう・西武が0.8%減、大丸松坂屋百貨店が0.8%増、阪急阪神百貨店が1.6%増だった。当月は前年同月に比べて土曜日が1日少なかった。
各社、衣料品が苦戦したものの前月同様に気温が低く、重衣料には動きがあった。昨年は2月8日からだった春節が、今年は1月28日からだったこともインバウンド売上増に貢献したと考えられる。
三越伊勢丹では、インバウンドの売り上げは化粧品が引き続き好調だったが、春節は前年並みに推移した。衣料品ではコートやマフラーなどの防寒アイテム中心に動いた。計9店舗で初売りを3日に後ろ倒ししたことや、大型催事「サロン・デュ・ショコラ」の開催が2月にずれ込んだことがマイナス要因となった。
高島屋は、3カ月連続でプラスだった。他店同様に重衣料とインバウンドが好調だった。高額品や化粧品が全体の売上高を押し上げたが、婦人および紳士衣料が足を引っ張った。春節の影響については昨年の開始3日間と比較して、売り上げは約2割増だった。
そごう・西武は、西武池袋本店では0.8%増とプラスに転じた。同店では化粧品やストール、手袋などの婦人雑貨が好調だった。インバウンドも客数、売り上げともに増加したが、セールは前年並みだった。衣料品は苦戦したものの、春物のコートやジャケットなどは動いた。
大丸松坂屋百貨店は、セールで婦人・紳士ともにコートやマフラーが活発に動いた一方で、婦人服の春物の初動は鈍かった。東京店は5カ月連続で、札幌店は2カ月連続でプラスに推移した。
阪急阪神百貨店は、前月に続いてプラスだった。阪急うめだ本店が4.6%増、阪急メンズ大阪が1.9%増、阪神本店は4.6%減だった。阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪ともに1月2日の初売りが開業以来、最高の売上高を記録した。衣料品ではアウター類がよく動き、プロパー商品も今着られるダウンなどが人気だった。インバウンドは春節の影響もあり、売り上げ3割増、件数4割増で特に化粧品が好調だった。
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