伊ミラノで2月1日から3日まで、テキスタイル・服飾付属品見本市「ミラノ・ウニカ(MILANO UNICA)」が開催されている。出展企業総数は427社。イタリア国内を中心としたヨーロッパの企業365社に加え、日本と韓国からも「オッセルヴァートリオ(参考出展)」という形でそれぞれ40社と22社が出展している。
1日に開催されたオープニングセレモニーには、ジュゼッペ・サーラ(Giuseppe Sala)=ミラノ市長や、イヴァン・スカルファロット(Ivan Scalfarotto)経済発展省政務次官らも登壇し、官公庁がテキスタイル産業やファッション産業を支援している姿勢をアピールした。ファッション業界団体「システマ・モーダ・イタリア(SMI)」によると、2016年の伊テキスタイル産業の売り上げは、前年比0.6%減の78億6000万ユーロと微減ながら2年連続の落ち込み。「ミラノ・ウニカ」の会長を務めるエルコレ・ボット・ポアーラ(Ercole Botto Poala)=レダ(REDA)社長は、「大事なのは出展企業やクライアントの数ではなく、その質」とした上で、「『ミラノ・ウニカ』に出展できない中小企業やクライアントを取り込むため、新たなプラットフォーム『MU365』をローンチする」と発表した。「MU365」はデジタル上のプラットフォームで、これにより時間や場所を選ばずクライアントと一対一で商談が可能になる。また、「(イタリア国内の)若者の失業率が40%という悲惨な状況を打破するためには未来への投資が必要」という考えから、新プログラム「バック・トゥー・スクール」を始動。1回目となった1日はデザイナーのポール・スミス(Paul Smith)による講演が開催され、ブランド設立の経緯やインスピレーションの見つけ方などが事例とともに語られた。
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