1974年にスウェーデンで生まれたセイファート社長は、現在、42歳で、3児の父だ。家族とともに11歳から5年間、香港に住み、高校は米国コネチカット州の寄宿制私立高等学校チョート・ローズマリー・ホールに通った。卒業生にはジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)元米大統領や俳優のマイケル・ダグラス(Michael Douglas)、さらには今話題のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)らがいる名門だ。その後、パリの大学を卒業し、新卒で1996年にH&Mに入社している。
MDやコントローラーの経験もあり、数字にも強いというセイファート社長だが、どのようなタイプのリーダーとして日本のH&Mを飛躍させようとしているのか?H&Mには全世界のスタッフの礎となるスピリットとして、7つのバリュー(価値観)を打ち出している。「We believe in people(人を大切にする・人を信じる)、We are one team(一つのチーム)」「Straightforward and open-minded(率直かつオープンマインド)」「Keep it simple(シンプルに)」「Entrepreneurial spirit(起業家精神)」「Constant improvement(確かな進歩)」「Cost-consciousness(コスト・コンシャス)」だ。セイファート社長は「H&Mの7つのバリューの一つでもある『人を信じること』を大切にしている。誰にでも才能はある。個人の特性を引き出し、強みとして伸ばし、人の成長が会社の成長につながるプラットホームを作りたい。同時に競争心も求めている。全員が常にベストを尽くせるよう、成長のプロセスを支える。ただし、自分はグループの前に立つというよりも、グループの中にいるタイプ。チームプレーヤーとして仲間と一緒に勝っていきたい。そして、安定したビジネスの成長だけでなく、ブランド価値の高い企業で誇りを持って働ける環境作りもしていきたい」と抱負を語る。