ビジネス

全米最大の百貨店メイシーズをカナダ大手が飲み込む?

 カナダの大手小売りで、アメリカのサックス・フィフス・アヴェニューやロード&テイラーを傘下に収めるハドソン・ベイがメイシーズの買収に意欲的なようだ。ハドソン・ベイは、数年前からニーマン・マーカス(以下、ニーマン)およびバーグドルフ・グッドマン(以下、バーグドルフ)の買収も検討しており、仮にメイシーズとニーマン&バーグドルフの双方を手にすると、北米のラグジュアリーからデザイナーズ、コンテンポラリー、ブリッジ、ベターまでのブランドを網羅する百貨店の大半が、ハドソン・ベイ傘下となる。

 メイシーズの株価は52週高値の45ドルから30ドル強まで下落しており、保有している不動産の評価額は過去1年で150億~200億ドル(1兆6800億~2兆2400億円)、フリーキャッシュフローは28億ドル(約3100億円)と見られ、業界筋は、割安な評価額が買い手にとって魅力的であると見ている。

 いくつかの投資会社は、マンハッタンの旗艦店などメイシーズが不動産まで所有する複数の物件に興味を持っている。特にニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなどの旗艦店については、いずれも価値ある不動産を有しており、ハドソン・ベイが投資会社とタッグを組んで買収に乗り出す可能性は否定できない。

 メイシーズの2015年の売上高は、約271億ドル(約2兆7548億円)だった。一方のハドソン・ベイの同年の売上高は111億6200万カナダドル(約9600億円)。

【関連記事】
■米百貨店のメイシーズが1万人以上をリストラ
■米百貨店メイシーズ、2017年初頭までに100店舗閉鎖へ
■米百貨店メイシーズのテリー・ラングレン会長兼CEOが退任

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。