イヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)が手掛けるアパレル・アクセサリーブランド「イヴァンカ・トランプ(IVANKA TRUMP)」がネットやテレビで大きな騒動になっている。
米百貨店のノードストロム(NORDSTROM)は先週、「イヴァンカ・トランプ」の取り扱い中止を発表した。同社のスポークスマンは、ブランドの販売中止はあくまでも売り上げの減少が理由と語った。「この決断はブランドパフォーマンスに基づいたもの。ここ1年間、特に2016年後半から売り上げは減る一方だった。われわれはECサイト上で2000以上のブランドを抱えており、ブランドのラインアップを修正するのは当たり前だ」。また、数日前に同社は7万6000人の従業員に対し、移民を支持する内容のメールを送っている。「トランプ大統領の入国制限措置を受け、われわれは全従業員に対し、影響を受ける社員を全力でサポートする旨をメールで伝えた。一部のメディアでは、それが『イヴァンカ・トランプ』と関連があると報道しているようだが、全くもって関連性はない」と語った。
ノードストロムに対し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はツイッターで「娘のイヴァンカはノードストロムからひどい扱いを受けている。彼女は偉大な女性で、常に正しい道を歩もうと努力している。本当にひどい話だ!」と激怒。同ツイートには2万6300以上のリツイート、13万4000以上のいいね!が付き、リプライは9万6000を超えている。また、ローズマリー・K・ヤング(Rosemary K Young)「イヴァンカ・トランプ」マーケティング部門シニア・ディレクターは「『イヴァンカ・トランプ』ブランドはさまざまなカテゴリーおよび流通チャネルで売り上げを伸ばしている」とコメントした。
ノードストロムに続き、ニーマン・マーカス(NEIMAN MARCUS)は同ブランドのジュエリーの販売を中止し、ディスカウントストアのTJマックス(T.J. MAXX)とマーシャルズ(MARSHALLS)もプロモーション用のポスターを取り下げた。
さらに、ケリーアン・コンウェイ(Kellyanne Conway)大統領顧問はテレビ番組「フォックス&フレンズ(FOX & FRIENDS)」に出演し、「イヴァンカ・トランプ」を宣伝するような内容のコメントを発表した。「イヴァンカのブランドをぜひ買ってほしい。私自身も持っているし、本当に素晴らしいブランドなのよ。オンラインでも買えるから、今日にでも買ってほしいわ」と話した。しかし、これが米国の政治倫理規定に反する行動だと多くの批判が集まっている。一方でツイッターでは、「イヴァンカ・トランプ」の購入を促すハッシュタグ「#BuyIvanka」が出回り、ノードストロムでの購入をボイコットするコメントも集まった。また、ブルーミングデールズ(BLOOMINGDALE’S)やハドソンズ ベイ(HUDSON’S BAY)、ロード&テイラー(LORD & TAYLOR)は販売中止する予定はないと発表している。
【関連記事】
■ニューヨークの40以上のブランドが共同でアンチ・トランプ運動
■メラニア夫人が英紙を提訴 「大きな商機を失った」
■あのデザイナーやセレブも! 続々とアンチトランプを表明
■ドナルド・トランプがトム・フォードと論争