多摩美術大学(多摩美)はテキスタイルデザイン専攻の学生による展覧会を12日まで代官山のヒルサイドテラスで開催した。展覧会では3年生13人が制作したニットウエアを展示。生徒らはデザイン、材料の調達、制作、ビジュアルの撮影、プレゼンテーションの全プロセスを7週間で完成させた。会場には古着を細かく裂いて編み込んだニットや、ビニールテープを溶かして毛糸と編んだものなどユニークな発想の作品が並んだ。
多摩美の吉川真由・准教授は「糸の使い方やテキスタイルの加工などの実験を繰り返して自分たちで学びながら、頭の中にあるデザインを形にしていくのがこの授業の目的」と話す。原価や人件費などのコスト計算もしながら製品に落とし込んでいく。今後は産学連携を強化し、産地の活性化にもつなげる取り組みをしていきたいという。会場を訪れた、同校出身の三原康裕「ミハラヤスヒロ」デザイナーは、「多摩美はアカデミックな授業が多いので、人が着ることを想定した洋服を作るこのようなイベントは良い機会だと思う。将来を考えていくきっかけにしてほしい」とコメントした。
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