ファッション

「メリー」なき後、キュレーション業界は変わったか?

 Googleは2月3日、悪質なキュレーションサイトの評価を下げ、検索結果の上位に表示しない新ルールを発表した。「日本語検索の品質向上にむけて」と題した公式ブログで、「ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位を下げる」と表明。検索画面での上位表示を狙う“SEO対策”を過剰に施して、引用・転載を繰り返すオリジナリティーの低いサイトを排除する目的だ。具体的な言及こそないが、一次コンテンツを独自に選択・掲載するキュレーションサイトが最も影響を受けることは間違いない。

 背景にあるのは、昨年末のDeNAキュレーションサイト閉鎖騒動だろう。DeNAは2016年12月、記事の無断転載や過剰なSEO対策を原因としてファッションサイト「メリー」を含むDeNA傘下の全10メディアを非公開とした。DeNA騒動自体は風化しつつあるが、キュレーションサイトが抱える問題点と影響力を考慮して、PV(ページ閲覧数)至上主義の悪質なサイトをGoogleが評価しない方針を明示した形だ。なお、DeNAが2月8日に発表した2016年4〜12月期決算では、キュレーションプラットフォーム事業に関する39億円の減損損失を公表。ネット上では「『メリー』が3月中の再開に向けて動いているのでは」との噂もあるが、期間3カ月を目途に設置した第三者機関による調査は継続中で、今後のサイト運営は未定という。

【関連記事】■相次ぐキュレーションサイト閉鎖で見えたネットの根深い課題

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。