ピザとプロセッコが美味しいミラノからこんにちは。2017-18年コレクション前半を写真で振り返りたいと思います。
こちらは、腕の筋が美しい新聞記者の先輩と食べたピザです。タコをさっとゆでで野菜とあえただけの一品が、シンプルで美味しかったです。家でも真似できそう。食べる直前にレモンを軽く絞ってお召し上がりくださいね。
ミリタリーがひとつのキーワードの今シーズン。ミリタリーをモチーフにしつつ、それをいかに“戦わないミリタリー”に昇華するかがポイントです。中でも「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」のこの肩章が素敵でした。
日本でもビジネスが絶好調なクチネリですが、その理由は上質な素材はもちろん、その背景に明確な理念・思想があるからだと思います。その理念がくっきり伝わるのが広告写真です。たとえばこちら。古い写真を使って、デジタル社会に問題提起をさりげなく行っています。
左下の、一眼レフをのぞく男の子の写真には「セルフィー」の文字が添えられていて風刺が効いています。展示会の後は、緑がきれいな中庭でいただく、めちゃくちゃ美味しいランチに初日の午後の活力をもらいました。
今季はミラノとパリを通じて、色についていつも以上に丁寧に観察しようと思っているのですが、その考えを深めてくれたのが「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」のショーでした。まず、インビテーションが実にカラフル。そして服も色にフォーカス。BGMで色に関するメッセージを延々と流す演出に内心「きた〜今欲しかったメッセージこれ!」とガッツポーズしました♪
今季のミラノで気になる色は断然、赤です。赤の中でも朱色に近い、暖かみがあり、強い意志を感じさせる赤が目立っています。「フェンディ(FENDI)」のショーは全ルック、赤いニーハイブーツを合わせて圧巻でした。
気になる素材は断然、ベルベット。「モスキーノ(MOSCHINO)」ではモデルのアナが赤いベルベットのカーテンを引きちぎってドレスにして歩き出すというパフォーマンスで会場を沸かせました。
強い女の代表格「ヴェルサーチ(VERSACE)」でも赤が印象的でした。
フィナーレでは私の目の前にデザイナーのドナテラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)が立ったため、思わずカメラを向けました。見てくださいこの髪、この背中、このヒップ、このピンヒール!!!年齢なんて関係ないと言いたいけれど、年を重ね、人生を楽しんできた女性たちなら100%同意してくれるでしょう。強烈なスポットライトを浴びて映える、このスタイルは努力と強い意志なしには保てません。兄のジャンニ亡き後、ブランドを引き継ぎ発展させてきたリーダーの背中は美しく強く、しかと目に焼きつけました。
夜は、車の中でドレスに着替えるという、聞くだけならドラマチックだけど、実践するとトホホなことを実行し、「ブルガリ(BVLGARI)」のパーティへ。パーティー会場にはセレブリティーを撮影するフォトスペースが大概ありますが、ブルガリホテル内に作られたこのセットは見たことがない豪華さです。キラキラと輝くブースの中で、フラッシュを浴びているのはベラ・ハディッド(Bella Hadid)ですね。ジジ・ハディッド(Gigi Hadid)の妹であるベラは前シーズン以上にランウエイで活躍しています。
「ラペルラ(LA PERLA)」がモンテナポレオーネ通りに新しくオープンしたショップで開いたプレゼンテーションでは、個人的に好きなモデルのマリアカルラ・ボスコーノ(Mariacarla Boscono)が気軽にセルフィーに応じる姿をキャッチ。
と、こんな感じでミラノコレ取材は進んでおります。最後におまけ情報として、ディエチ コルソコモでは荒木経惟ことアラーキーさんの写真展が開催中です。
それでは、また!