シェルは3月31日、代官山旗艦店を閉店する。また、5月末には中目黒オフィスもクローズし、一時的に本社機能を鎌倉に移す予定だ。現在擁する「シェル(CHER)」と「シェルショア(CHERSHORE)」「ビューティフリーアンルーリー(BEAUTIFULLY UNRULY)」は卸販売もやめ、昨年12月に立ち上げたビンテージと古着のリメイクブランド「マリオン(MALION)」は独立し、企画などを担当してきた2人が手掛ける。
シェルは1995年、原宿キャットストリートの裏手にセレクトショップを開き、美脚ジーンズの先駆け的な米デニム「アールジーン」をいち早く取り扱い、注目を集めた。97年にベーシックな「フルーツケイク(FRUIT CAKE)」、2001年に大人の女性向け「ビアンカ クローゼット(BIANCA‘S CLOSET)」をスタート。インポートとオリジナルの独特な品ぞろえと世界観が原宿に西海岸ブームを作り、エコバッグやムック本などでも話題になった。しかし15年に、会社設立20周年を迎えたことを機に、ロゴを変えリブランディング。「フルーツケイク」と「ビアンカ クローゼット」を休止し、それぞれのコンセプトを踏襲した「ビューティフリーアンルーリー」を立ち上げた。3月には代官山店を全面改装し、リニューアルしたばかりだった。
山崎嘉子・社長は自身のブログで、「仕事が大好きだし、趣味の延長で遊ぶように楽しく働いてきました。仕事そのものが私生活と分かちがたく結びついていて、夢の中ですら仕事をしていた22年間でした。しかし、もう何年か前から自分たちの『引き際』というものについて考えてきました。(中略)物事には始まりがあり、終わりがある。それは、悲しいことではなく、自然の理なのだと思うのです」などとつづっている。
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