百貨店大手5社の2月度売上高は、三越伊勢丹が前年同月比0.4%増、高島屋が同1.0%減、そごう・西武が同1.1%増、大丸松坂屋百貨店が同0.6%減、阪急阪神百貨店が同2.6%増だった。前年がうるう年だったため営業日数が1日短く、休日も1日少なかった。衣料品では春物の出足が鈍かった。初導入となったプレミアムフライデーは、都心店においてはイベント効果もあって一定の集客が見られ、開催日の24日単日では各社とも5%前後売り上げを伸ばしている。
プラスになったのは三越伊勢丹、そごう・西武、阪急阪神の3社。三越伊勢丹は衣料品が前年を割ったものの、バレンタイン催事やプレミアムフライデーによって食品部門がけん引した。3月20日に閉店する三越千葉店は、閉店セールのため約2倍の大幅増収になった。そごう・西武は手袋、マフラーなどの防寒小物が動いた一方、紳士服では中間アウターや春物ニットが活発に売れた。阪急阪神は旗艦店である阪急うめだ本店が同6.8%増と3カ月連続でプラスになった。阪急うめだ本店のバレンタイン催事は前年を3億円上回る20億円の売上高を達成し、化粧品や雑貨への買い回りにもつながった。
高島屋は大阪店がインバウンド需要の伸びで同6.7%増を達成したものの、関東の店舗が苦戦した。大丸松坂屋は大丸の東京店、札幌店、心斎橋店が実績を超えたが、地方・郊外店が総じて低迷した。
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