3月6日号の「WWDジャパン」は、2017-18年秋冬ミラノ・コレクション速報とNYコレクション詳報の特集2本立てです。ミラノでもNYでも、排斥主義のドナルド・トランプ政権への異議を訴えるクリエイションが多く見られました。今季、そのメッセージをウエアやアクセサリー、会場、演出に取り入れたブランドをレポートしています。
ミラノ速報では、フェミニンな要素を詰め込んで女性賛歌を表現した「プラダ」をはじめ、“COURAGE(勇気)”や“EQUALITY(平等)”の言葉をウエアやアクセサリーにあしらった「ヴェルサーチ」、猫耳が着いたピンクニット帽を客席に置いて“人権の尊重”を訴えた「ミッソーニ」などを紹介。また、「マックスマーラ」と「アルベルタ フェレッティ」がショーに起用したイスラム教徒の新人モデル、ハリマ・アデンにも注目です。
NY詳報では、デムナ・ヴァザリアによる「ヴェトモン」「バレンシアガ」などが発信したトレンドを、NYブランドはよりリアルに提案しています。今季、圧倒的に多くランウエイに登場した“袖コン(袖コンシャス)”や“ヌキ襟(抜いた襟)”“パワショル(パワーショルダー)”など、ウエアの変形にまつわるきキーワードとともに解説。また、反トランプ政権を訴えたショーも詳しくまとめています。
ニュース面では、LVMHモエ ヘネシー ルイ ヴィトン傘下の投資会社、Lカタートン(前Lキャピタル)の日本進出にフォーカス。同社のラビ・タクラン=アジア会長兼マネジング・パートナーに、日本ブランドのポテンシャルや課題を聞いています。また、サマンサタバサジャパンリミテッドの寺田和正・会長兼社長が語る、傘下アパレル企業のバーンデストローズジャパンリミテッドの事業再編についてのインタビューも必見です。
また、中面ではファッション素材市「プルミエール・ヴィジョン」2018年春夏のテキスタイルトレンドを掲載する他、人気連載「柴田陽子のトウキョウスーパーウーマン」では、クリスティン・エドマン前H&Mジャパン社長が登場。33歳の若さで社長に就き、H&M日本上陸から全国60店舗以上の規模へと成長させた彼女が、自身の価値観や次のキャリアの方向性について語っています。