「ビューティフルピープル(BEAUTIFUL PEOPLE)」がパリ・ファッション・ウイーク期間中の3月4日、モデルを起用したプレゼンテーションを行い、ブランドの真骨頂を見せた。
テーマは「WAFUKU(vetements japonais)」。「今までやってきたことが昇華できた。面白いものができた」とデザイナーの熊切秀典。羽織のようなコートや着物のようなシルエットを描くシャツドレス、ロングタイトスカートいったシルエットに重きを置いたものはもちろん、着物風に仕立てたトレンチコートなど多彩だ。アクセサリーは、帯に見立てたレザーベルトや、帯留め風スポーティーな細ベルト、ポックリサンダル、デフォルメしたカンザシ風髪留めなど、ユーモア溢れるラインアップで、パールのピアスやダイヤのネックレス、ランドセルをデフォルメしたものもある。スタイリングは、後ろ襟を落とすようなスタイルや、着物の重ね着をイメージさせるレイヤードを取り入れ、さらに、ブランドのアイコンのライダースをアクセントにコーディネート。特に、2枚の布を手でまつったというダブルフェイスの布を用いたことで、着物のイメージを高めた。
熊切が常にこだわってきたパターンは、今回は直線と丸を採用。素材は日本のものを用いた。「洋服と和服、相反するものを一つにして新しいものを提案したい。和服か洋服か、アルゴリズムで判断できない、何かの概念に当てはまらないものを提案していきたい」。
パリでプレゼンを行った理由は「もちろんビジネス的部分が大きい。でも、自分たちも楽しみたいし、成長していきたいという気持ちも強い。パリに来て、フラストレーションが溜まったけれど、それを乗り越え、パリで感じたことと、自分がいつも大事にしているユーモアを交えて、新しい挑戦をしたい。これからもいろんなボーダーも乗り越えていきたい」。
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