ストライプインターナショナル、同社の石川康晴・社長が代表を務める石川文化振興財団(以下、石川財団)、および石川社長の3者は、岡山大学に人材育成のための講座の開設とその拠点になるホールの建設に着手する。3者による寄付・寄贈によるプロジェクトで、投じる金額は約20億円に達する見通し。創業地である岡山から世界で活躍できる起業家などの人材を育成する考えだ。
寄付講座「ストライプ講座(仮)」は2018年の開講を予定。国内外のスピーカーを招いた講演を実施するほか、文系・理系の枠を超え、テクノロジー、アート、マーケティングを含むさまざまな分野の知識を学べるようにする。実践的な授業も推進し、インターンシップの活用、学生ベンチャーや企業内改革のためのゼミやワークショップ、投資家や企業へのビジネス提案も行う。前エバーノートジャパン会長の外村仁氏をエグゼクティブアドバイザーに起用する。
講座の拠点となる「ストライプホール(仮)」は、津島キャンパスに円形ホールとして建設される。金沢21世紀美術館などを出がけた妹島和世と西沢立衛によるユニット、SANAA事務所が設計を担当する。
「ストライプ講座(仮)」はストライプと石川財団による寄付、「ストライプホール(仮)」は石川社長個人による寄贈になる予定。
ストライプの前身であるクロスカンパニーは、石川社長が1994年に岡山市で設立。現在も本社は岡山に置いている。石川社長は社長業の傍ら社会人学生として岡山大学経済学部に入学し、13年に卒業している。石川社長は「起業して23年経ち、上場を目指すこの節目に、生まれ故郷である岡山、そして母校である岡山大学に恩返しがしたいという思いで、このプロジェクトを進めている」と話す。