ファッションECサイト「ロコンド(LOCONDO)」を運営するロコンドが本日、東証マザーズに上場した。2010年10月に設立の同社は16年2月期まで設立以来赤字だったが、当日の株式市場は自社のECプラットフォームを活用した独自のビジネスモデルなどへの期待感から買い注文が殺到し、初日は売出価格1850円に対し、初値は2625円、終値は2735円と大幅に上昇した。田中裕輔ロコンド社長は、「EC発の効率的なシステムやビジネスモデルをリアル店舗と融合し、店舗を含めた独自のオムニ化戦略を推進する」と意気込む。調達した資金は、自社の物流倉庫や「マンゴ」運営費などに投じる。
ロコンドは1772ブランドの商品を扱うECサイト「ロコンド」を軸に、自社のECシステムと物流施設を活用した直営EC支援サービスや、同社のECプラットフォームを使った物流支援サービス、さらにはリアル店舗のPOSから商品物流までを一括で請け負うサービスも展開。昨年11月には、EC企業としては異例のスペイン発ファストファッション「マンゴ(MANGO)」と、日本パートナーとして実店舗からECまですべてを請け負う業務提携を発表した。
16年2月期の売上高は前期比31.6%増の22億2700万円、経常損失は2億700万円(前期は6億3300万円の赤字)、純損失が2億900万円(前期は6億3500万円の赤字)だった。17年2月期は設立以来初の黒字決算を計画。売上高が前期比27%増の28億2800万円、営業利益が1億9300万円、経常利益が1億9400万円、純利益が3億2000万円を計画している。
ファッション関連の上場としては、昨年11月に「マウジー」「エンフォルド」などを展開するバロックジャパンリミテッドが東証1部に、15年9月にセレクトショップ「ストゥディオス」などを展開するトウキョウベースが東証マザーズに(今年2月に東証1部に変更)上場している。
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