ファッション

2大代理店に聞く「雑誌に期待することは?」-博報堂DYメディアパートナーズ編-

 ほかのメディアにはない雑誌の持つ強みとは何なのか?普段、あらゆるメディアに携わっている電通と博報堂DYメディアパートナーズの2社に、改めて雑誌の可能性について尋ねた。読者と深く向き合っているからこそのマーケティング力を生かした事例から、雑誌ならではのプロデュース力が見えてくる。

【関連コラム】2大代理店に聞く「雑誌に期待することは?」-電通編-

「予言するメディア」に未来は開かれている
近藤秀之/博報堂DYメディアパートナーズ 出版ビジネスセンター雑誌局業務推進部部長

 博報堂DYメディアパートナーズ 出版ビジネスセンター雑誌局業務推進部の近藤秀之・部長は、雑誌離れといわれる現状について、「雑誌メディアの場合、量的指標として『部数』のみに注目が集まりやすいが、若年層を中心に大きく人口動態が変化して、そもそものターゲット数が減少している。加えて、情報流通量が爆発的に増加傾向にあるメディア全体の環境下で、それなりの対価を求めるペイドメディアである雑誌の部数が持つ価値を過去と同じ尺度で比較することはできない」と話す。雑誌メディアの強みについては、「本当に少なくなった能動購読メディアであるがゆえに、読者との強いボンディング(絆)を有していることがまず重要だ。またコンテンツ創造メディアとして高い機動性を有していること。ブランドの本質を解説してくれるキュレーション・メディアとしての高い信頼性があること。モデル、タレント、カメラマン、キャラクターなど多岐にわたるプロパティを持っていること。新しいトレンドを創造していく先進性があることなどがその特性として挙げることができる。こうした特性は、特にファッション、コスメジャンルにおいて高いタッチポイントを獲得している」。

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