アイコニックなスニーカー“チャックテイラー”と“オールスター”の特徴的なデザインを盗用されたとして、コンバースがニューバランスを相手取り裁判を起こしている件について、突如クリスチャン ルブタンとティファニー・アンド・カンパニーなどがその論争に加わった。
コンバース社は2014年に“チャックテイラー”などのデザイン、特につま先のキャップやミッドソールのストライプの保護を訴えているが、裁判所はデザインは保護の対象にあたらないなどとして、この訴えを棄却。コンバースは現在、アイコニックなデザインは消費者の認知度が上がれば識別力を獲得し、結果商標として保護を受ける“セカンダリー・ミーニング”の考えを主張し、同社のデザインはこれに該当すると主張し、控訴している。ただアメリカ国際貿易委員会(以下、ITC)はアイコニックなデザインについても独占使用の状態がなければ“セカンダリー・ミーニング”が発生しないとしている。ルブタンらは上告裁判所に法廷助言書を提出。“セカンダリー・ミーニング”について文書の中で「独占使用の実態がなくても存在し得るし、実際に存在している。独占使用は有効な商標を獲得・維持するための必要条件ではない」と主張。ITCによる“過剰な”独占性重視は、法的保護の実効性を低める危険があると指摘する。
ルブタンはレッドソール、ティファニーは“ティファニーブルー”など、共にアイコニックなデザインを有し、時には裁判で争い、その保護に取り組んでいる。コンバースへの肩入れは、両社のアイコニックなデザインを守ろうとする戦略の一つだ。
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